尿路結石症の症状

   腎結石は腎臓内の広いスペースに存在するため無症状か背中の鈍痛がある程度で経過することが多く、検診などのレントゲン撮影や超音波検査などで偶然に見つかるものが多くあります。

    一方、尿管結石の場合は尿管という狭い通路に詰まって存在し症状を来します。

症状としては

背中の突然の強い痛み・鈍痛

下腹部を中心とした強い痛み・鈍痛

肉眼的な血尿

 

などが出現します。

特に痛みに関しては疝痛といって激しい症状が

痛みが強い場合には迅速に疼痛に対する処置が必要となります

 

 
腎結石、尿管結石の60%~70%は自然に下降し尿と一緒に排出されますが、残りの30%は何らかの積極的治療が必要で、以前は開腹手術で結石を取り除くことで治療していました。

 

 膀胱や尿道に結石が詰まって症状を起こした場合には下部尿路結石症と呼ばれます。

 現在、その多くは上部尿路から下降したものの膀胱から排泄されず、膀胱内で大きくなったり、尿道に詰まることにより症状が出現します。

 

 

尿路結石の成分

尿路結石 画像

 結石成分はシュウ酸カルシウム結石が約80%以上と大多数で、その他、尿酸結石、シスチン結石、キサンチン結石、リン酸マグネシウム結石、2,8-ジヒドロキシアデニン結石など多岐にわたります。このうち、薬剤で溶解できる結石はシスチン結石、尿酸結石のみで、大多数を占めるシュウ酸カルシウム結石は薬剤による溶解療法は不可能です。

 

 

尿路結石症で行う検査

尿路結石症の疑いがある場合には以下の検査を施行します。

尿検査

尿路結石の場合には尿中に血液が混じることが多いため、検尿検査は必須です。

尿pH(尿の酸性度)の推移によって尿路結石症を引き起こす疾患を疑うことがあります。

 

採血

クレアチニン(腎機能)、カルシウム、リン、マグネシウム、尿酸値など結石の誘因になっている異常所見を確認します。

超音波(エコー)

水腎症 エコー所見
右腎臓       左腎臓

腎臓にある結石が写ったり、尿管に結石が詰まった際には腎臓の腫れ(水腎症)を確認することができます。

 右に示す超音波画像では左腎臓に結石が存在しますが腎臓の腫れ(水腎症がない)がありません。

 それに対して右の腎臓は結石は認めないものの腎臓の腫れ(水腎症がある)があることがわかります。水腎症があるということはその下流で何らかの通過障害が生じているということがわかります。

 

レントゲン(KUB)

腎結石 尿管結石 レントゲン

結石の有無、位置、大きさなどを確認します。

 

 右の図は向かって右が左腎臓、左が右腎臓となります。

 この方の場合には右側の尿路には腎盂と尿管の移行部(R3)に1cm大と膀胱と尿管の移行部(U3)にそれぞれ結石を認めます。

 左側の尿路には左の腎臓(R3)3cm大の結石が存在することが判断できます。

 

 

 

尿路結石 画像

上部に示したレントゲン画像を具体的に腎臓→尿管→膀胱への尿の流れを示すと右図のようになります。

 

← 腎臓・腎盂  

 

 

 

← 尿管        

 

 

 

 

← 膀胱

経静脈的腎盂造影(DIP)

経静脈的腎盂造影

造影剤を点滴から静脈内に注入して経時的(10分、20分、30分)にレントゲンを複数回撮影します。

造影剤は静脈内に注入されると通常では数分で腎臓に到達し、尿中に排泄され、腎盂/尿管に流れ始めます。

尿管の走行を明らかにすることで尿路結石の確認や尿管結石による閉塞部位を特定するために施行します。この検査によって尿路結石でないことが確認できることもあります。

 

右図はレントゲンと同一症例の画像です。

右の腎尿管移行部結石がつまりが激しく、膀胱まで造影剤が流れていないことがわかります。

左の腎結石も同様に腎尿管移行部に存在しますが、膀胱まで尿の流れが確認でき完全閉塞でないこと、結石から膀胱まで他の結石などが存在しないことがわかります。

 

 

 

CT

腎結石 CT画像

レントゲンで写らない尿路結石などを疑う際に撮影します。

右のCT画像では右の腎臓結石が指摘できます。