尿路結石症の治療経過

症例① 経過観察 / 内服治療 


 経過観察が可能な結石はその多くが5mm以下の結石の場合です。

5mm以下で薬物治療で痛みのコントロールが可能な場合には経過観察をお勧めすることがあります。

希望によっては積極的に治療を行うこともできます。

 

 この治療のメリットは手術費用や入院などが必要ない分、負担が少ないことです。

 デメリットは結石が自排するまでは間欠的な痛みを伴ってしまうことです。

 

 

 

 

 

 

 来院時のレントゲンです。一見すると結石を認めないような印象を受けますが、、。

 

よく注意して観察すると、

 

 

 

 

 

  ← この部分に5mm大の結石を認めます。

 2週間後のレントゲン写真では徐々に結石の位置が膀胱にむけて下降していることがわかります。

 

  その後の2週間後には膀胱近くまで下降しました。

 

  その後1ヶ月後の受診時、レントゲンでは結石影を認めません。

 2週間前に排石を確認し、持参していただきました。

 

  経過観察開始後40日での結石排出でした。

 

  自排した結石を示します。

 結石分析の結果はリン酸カルシウム67% シュウ酸カルシウム33%の混合結石でした。