前立腺の病気について

前立腺癌の診断とPSAについて

 前立腺とは男性にのみ存在し、膀胱の下で尿道をくるむようにして存在する臓器で精液の成分を作っています。

 前立腺癌は日本では胃癌や大腸癌、肺癌よりも少ないですが、今後増加することが考えられる癌です。アメリカでは前立腺癌が癌による死亡の一番の原因となっています。

 胃癌を調べるには胃カメラやバリウム検査など苦しい思いをする必要がありますが、前立腺癌は腫瘍マーカーであるPSAの採血と直腸診で検診が可能です。

 PSAとはProstate Specific Antigen(前立腺特異抗原)のことで、前立腺から分泌される蛋白分解酵素で、これ自体が悪いものではありません。

 PSAは精子が体外に放出される時に精液中のゼリー状の蛋白を分解して精子の運動性を高める役割を果たします。したがって、健常男性であれば血液中にPSAが浸出することは非常に稀で、健常者のPSA濃度は0.1 ng/mL以下です。しかし、前立腺に疾患があると血液中にもPSAが浸出し、数値が上昇します。この数値は前立腺肥大症でも軽度上昇します。