前立腺がんの検査『前立腺生検』とは
前立腺生検は下記右に示した図のように、前立腺に超音波を用いて針を刺し前立腺組織の一部を採取する検査です。
胃癌や大腸癌の場合には内視鏡検査で怪しい部位の組織を「生検」し、組織検査を行うことと同じような意味合いとなります。
野々村祝夫先生 監修 『そのまま使える!泌尿器科手術のすべて』より
取り出した前立腺の組織は
『病理検査』に提出して、前立腺がんの有無、悪性度、
生検した本数の何%にがんがあるのか などを確認します。
病理検査は組織の中にがんがあるか顕微鏡で確認することを専門とする『病理専門医』が診断します。
そのため、結果説明は退院後1〜3週間後になります。
野々村祝夫先生 監修 『そのまま使える!泌尿器科手術のすべて』より
この検査は15分程度で済む簡単な検査ですが、以下の検査方法に分かれます。
検査の方法として経直腸式(直腸から針を刺す)と経会陰式(陰嚢と肛門の間から針を刺す)の2つの経路から検査することが可能です。
経直腸式:針を刺しても痛みがないので腰椎麻酔が必要ない。
直腸を経由するので直腸出血や感染症を生じることがある。
経会陰式:直腸を経由しないので直腸出血や感染症が起こりにくい。
皮膚を介するので腰椎麻酔が必要で、日帰りは難しいことが多い。
組織検査で前立腺癌と診断された際には、CT検査などが画像検査を行って
進行具合を確認します。