経皮的腎結石破砕術(PNL)とは

PNLは大きな結石(通常2cm以上)やサンゴ状の結石が腎臓に存在する時に、腰部の皮膚から腎ぞうの中の尿の通り道まで穴をあけ内視鏡で観察しながら結石をレーザーなどの破砕器で破砕する手術です。ESWLやTULで砕くのが難しい大きな結石や硬い結石などに適する治療法です。

 

 主に全身麻酔で行い、砕いた結石を回収した後、手術中にあけた穴に腎盂バルーンカテーテルを入れて終了します。入院期間は7〜14日です。1回の治療で終了できない場合には再度この治療を行なったり、ESWLやTULを追加する事があります。

 

この治療は全身麻酔や長期間の入院が必要なため、当院で行なっていません。症例を多く経験している病院へ

                           紹介させていただきます。

 

野々村祝夫先生 監修 『そのまま使える!泌尿器科手術のすべて』より

合併症

 

出血(7.8%):腎臓を経由して内視鏡が入るため、他の手術よりも出血が多く輸血や血管カテーテルでの止血治療を必要とする事があります。

 

発熱(10.8%)・敗血症(0.5%):細菌による腎盂腎炎はどの治療法でも起こすことがあります。しかし、この手術の場合にはより重篤となる傾向があります。敗血症になるとショック状態になることがあり、集中した治療が必要です。

 

隣接臓器の損傷(0.4%):皮膚から超音波を使って通り道を作るため、肺や腸管を損傷する事があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

野々村祝夫先生 監修 『そのまま使える!泌尿器科手術のすべて』より