上部尿路結石(腎結石・尿管結石)は男性、女性ともカルシウムを含む結石が大半を占めます。
一方、下部尿路結石(膀胱結石など)は男性でカルシウム含有結石70%を占め、女性では感染結石が約半数を占めます。
薬によって溶かすことのできる結石の代表は「尿酸結石」と「シスチン結石」で、男性の約6%、女性の約4%の患者さんのみ適応となります。
男女とも90%以上の結石がカルシウムを含む結石で、この場合には薬による溶かす治療は適応になりません。
結石成分は結石を分析することで判明します。
上部尿路結石(腎結石、尿管結石の結石成分) 2005年報告
男 |
女 | 溶解療法 | |
カルシウム含有結石 (シュウ酸Ca リン酸Ca) | 92.1% | 90.3% | × |
感染結石(リン酸マグネシウムアンモニウム) | 1.4% | 5.1% | × |
尿酸結石 | 5.5% | 2.2% | ○ |
シスチン結石 | 0.7% | 1.6% | ○ |
その他 | 0.3% | 0.7% | × |
日本泌尿器科学会 監修『尿路結石症ガイドライン2013年版』より引用、改変