骨盤内静脈にはしばしば小結石が形成され、レントゲンに写り、骨盤斑と呼ばれます。尿管結石との鑑別が必要になります。
骨盤斑は血流のうっ滞によって形成された静脈内の血栓が固まって石灰化をきたしたもので、加齢による生理的変化と考えられ病的な意義はないと考えられています。
判断に迷う際にはCT検査や造影剤検査を行なって確定診断を行ないます。これでも判断がつかない場合には内視鏡手術で最終確認を行い、結石がある場合には破砕します。
日本尿路結石症学会 編集『尿路結石症のすべて』より
上段右の写真:左尿管結石
伊藤晴夫先生 監修『新しい尿路結石症の診断・治療』より
上段左の写真:骨盤斑
日本尿路結石症学会 編集『尿路結石症のすべて』より